ソニックと秘密のリング
と同じ外伝的なシリーズですが、Wiiならではの操作方法を機軸とし、メインシリーズに劣らない傑作に仕上がっていると思います。前作同様、ストーリー、ソニックの台詞回し、イラスト仕立てのムービーも秀逸です。
秘密のリングの時点でゲームオーバーなし、スピード感のないステージなどの廃止など他のソニックにはない良さがありましたが今作では更に良くなっています。
・敵に当ってもダメージにならない(一部除く)
これは画期的かも知れません。それまでのソニックはスピードを出しすぎると敵に当ってそれが殺がれてしまう事が往々にありましたがそれが解消された形です。
ソニックシリーズはリングがあればミスにならないという定番の仕様を更に進化させた感じでしょうか。
・穴落ちが減った
終盤になれば穴落ちも結構ありますが、過去の作品に比べて劇的なほどに少なくなっています。足場に気を使わずにプレイできてストレスが溜まりません。
また、今回はヌンチャク仕様で従来の操作方法に近いものになったので前作のような勝手に前に進んで落ちる…という欠点も解消されました。
・前作よりスキルの重要度が低くなった
というよりも鍛冶屋やトレジャーは特にクリアには必要ありません。あくまでやり込み要素としているようです。
これは前作の欠点でもあったソニックの初期状態の性能が悪すぎる事への改善であると思います。
・ストーリーがサクサク進む。
逆にこれによって短く感じるという面もあるのですが、この仕様によって前作や
ナイツ ‾星降る夜の物語‾
よりもメリハリがついてよくなったと思います。
クリア後のやり込み要素は多いですし、いいのではないでしょうか。
個人的にはエンディングまでの道のりを無駄に水増しするのは好きではないので、この仕様は歓迎したい所です。
特に上2つの改良点はソニックの魅力であるスピード感を失わない為のものだと思いますし、外伝だからできたのかも知れませんが、こういう仕様は他作品にも導入してほしいです。
全体的にみれば前作の欠点を改善し、更にソニックらしさを追及したゲームになっていると思います。ただ、残念な点も少なからずありました。
・ボス戦が地味
前作の様な大型サイズのボスがほとんど居ません。3回ある円卓の騎士戦の戦略は似たり寄ったりです(再戦になるとかなり難易度が上がります)。前作はボス毎に特徴的な攻略法があっただけに、今作のボス戦は少々残念でした。
アーサー王戦などの終盤の難易度は必ずしも低くはないですが(終盤なんだから難しくて当り前ともいえる)、3Dソニックとしてはかなり初心者への配慮がなされたゲーム内容になっていますし、爽快感もなかなかのものです。
2Dソニックならバーチャルコンソール等々で入手できるメガドライブ版を、そして3D系ソニックをやるなら今作をお勧めしたいです。